落日のソフトバンクホークス。「老い」との全面戦争突入へ 《2017年プロ野球パリーグ順位予想》

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今年のパリーグ、みなさんの優勝候補はどこでしょう?





こんにちは。@eagleshibakawaです。
ブログやnote有料メルマガの運営と並行して、精力的に「週刊野球太郎」「ベースボールチャンネル」など野球専門メディアにも寄稿する、楽天ファンきってのデータマンです。

「やっぱり、ソフトバンクかなあ」
「なんだかんだ言っても、ホークスは鉄板でしょ」
「日本ハムの強さは認めるけど、総合力でソフトバンクのほうが上かな」

今回は新春ということで、2017年のパリーグ順位予想の話です。

これをお読みの野球好きのあなたも、今年の優勝予想は、上記の声のようにソフトバンクだと思いますか?

確かに確かに。普通に予想すれば、ソフトバンクですよ。

今冬のストーブリーグを見ても明らかですよね。
日本ハムからは、攻守走三拍子揃った陽岱鋼選手がFAで流出しました。
一方、ソフトバンクは、昨年27本を放ったデスパイネ選手の入団が決定的と言われています。

歴代首位打者だけでも、内川聖一('11他)、長谷川勇也('13)、柳田悠岐('15)の3選手が在籍。
確かな経験と実績を持つホークスのタレント揃いの中に、ロッテの主砲が加わるのですから、もはや死角なしでしょう!

しかしですね。
本当にそう言い切ることができるのか?
普通にやればソフトバンクが優勝だよと断言できるのか?
というのが、本稿のテーマです。


30歳以降、下り坂を描くリーグ平均OPS





じつは、ぼく、難しいのでは?と思っているんです。
ホークスの強さは間違いないところですが、心配なところもありまして。

特に得点力です。
デスパイネ選手の加入は大きいですが、かといって、昨年の637得点から劇的な上積みができるか?というと、クエスチョンマークなんです。

というのはですね。
福岡ソフトバンクホークスが『老化との全面戦争』に突入するのが2017年だと見ているからなんです。

話を進める前に、こちらのグラフをご覧ください。


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こちらは、2016年パリーグ全選手の打撃成績を、以下に示した6つの年齢別に整理し、そのOPSを算出したものになります。


  • 19歳以下

  • 20~24歳

  • 25~29歳

  • 30~34歳

  • 35~39歳

  • 40歳以上



2016年のパリーグ平均OPSは.706でしたが、ご覧いただいているとおり、年齢別では、25~29歳の.724が最高値でした。
ここを頂点にした後、OPSは30歳以降、ひたすら下り坂を描きます。

ひと昔前と比べて、アンチエイジングのトレーニングメソッドも確立され、栄養学への注目も高まり、スポーツ医学も発達し、プロ野球選手の寿命が格段に延びたといわれる昨今です。

しかし、実際は、Baseball Labさんによる2015年12月17日付の記事「平均8.9年。プロ野球選手のタイム・リミット」にもあるとおり、28歳~33歳でユニフォームを脱ぐケースが多い。
その背景には、30歳を超えると、選手の劣化が目に見えて始まることが影響しているのだと考えられます。

2015年12月、ぼくは東京・台場にいました。
そこで開催された「SAJ2015 スポーツアナリティクスジャパン2015」に登壇した山本一郎氏は、講演で以下のように述べておられたのが、今なお印象に残っています。

「基本的に昔、日本の野球がまだデータどうこう言う前は、『選手は磨かれていくものである』という考え方を持っている指導者がいっぱいいました。
ある面では事実なんですけれども、逆にある面では人間の能力は、特にフィジカルに関しては、だいたい24~25歳をピークにしてどんどん下がっていきます。
なので、常に人間は劣化と戦っているというのが、我々の観点からすれば大事な世界観でありまして、下がっていく能力を何で補っていくのか、これはテクニカルなわけであります」

山本氏は、みなさんもご存じのとおり、IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作の専門家として知られ、統計処理を用いた数理モデルを用いてオークランドアスレチックスや楽天イーグルスといった日米のプロ野球球団にも助言を行うアナリストの専門家です。

正中堅手三十路困難説などを唱えるぼくも、この思想には賛成でありまして。
個人的には、山本氏が言う24~25歳でピークを迎える身体的な衰えを、磨かれた技術でカバーできる限界が、だいたい30歳までだと思っていまして。


あまりにも異様すぎるホークスの現状





以上のことを念頭に入れると、ソフトバンクの異様さが、浮かび上がってくるんですよね。

まずは、下記グラフをご覧ください。





こちらは、表題にもあるとおり、2016年パリーグ各球団の総打席を「29歳以下」と「30歳以上」の2つに分けて、その割合を出した棒グラフになります。

見てください!
日本一を飾った日本ハム。全5550打席中、30歳以上に割り当てたのは、わずかに15%、824打席でした。
一方、ソフトバンクは全5526打席の59%、3286打席が30歳以上に振り分けられていました。
どちらも極端すぎる結果ですが、なかでも目を惹くのは、ソフトバンクの59%ですよね。

次に、ソフトバンクの数値をもっと確認してみましょう。
全打席に占める30歳以上の打席割合。
これが、リーグの得失点環境が現在とほぼ同じになった2013年以降、どのように推移したのか?をチェックしてみます。
こうなっていました。


20170104DATA01.jpg

30歳以上の打席割合が増えるシーズンは、得点減の傾向





2013年以降では、昨年の59%は最多割合でした。

このグラフを見て、ピン!と気づいたあなたは、さすがです。
はい、そうなんです。
30歳以上の打席割合が少ないシーズンほどチームの得点は多くなっています。
逆に、30歳以上に振り分けられた割合が多くなるシーズンは、得点が下がる傾向にあるんですよね。

上の棒グラフを、得点の多い順に並べ変えると、こうなりました。


20170104DATA02.jpg


このとおり、29歳以下の打席割合が多く、30歳の割合が少ない2シーズンは、いずれも651点以上です。
逆に、29歳以下の打席割合が少なく、30歳の割合が多い2シーズンは、637点以下にとどまりました。

「でも、思ったほど落ち込みは少ないのでは?」
2016年の得点をみて、そう感じた読者さんもいるかもしれません。

これ、2015年から設置されたホームランテラスの影響だと思います。
ヤフオクドームのラッキーゾーンは、「本塁打が出ないと面白くない」という孫オーナーの肝いりで設置されましたが、個人的にはそれは表向きの理由で、実際は内川聖一選手ら老いゆく1軍主力陣の劣化を補う「延命措置」なのでは?と思っています。

ですから、ホームランテラスがなかったら、2016年の得点はもっと減っていたと考えられます。

それでは、ソフトバンクの30歳以上選手は、具体的に誰がいるのか?を確認してみましょう。
昨年、100打席以上を記録した15選手を打席数の多い順に下記表にまとめてみました。


■2016年 ソフトバンク 100打席以上の15選手一覧
20170104DATA05.jpg

避けられない「老化」「劣化」との全面戦争





表15選手中、30歳以上は松田宣浩選手から高谷裕亮選手まで、じつに11人を数えました。(表中、黄色網掛け)

この11選手中で退団したのは、今年から楽天でプレーする細川亨捕手1人のみ。
残り10選手は今年もホークスの主力戦力、準主力級としてプレーすることが予想されます。

今年も昨年と同じく、30歳以上選手に多くの打席数が割り当てられることが想像できるのです。
そういえば、加入してくるデスパイネ選手も今年31歳です。

そうなんです。ソフトバンクの弱点は、ここにあるのです。

1軍戦力の多くが、劣化との戦いを余儀なくされ、加齢で故障リスクや成績下落リスクも高まってくる30歳以降という、同じ年齢帯に、あまりにも固まり過ぎている点にあると言えます。

これまでは機能していても、ある時に一気に破綻をきたし、チームを再建するのに相当の時が必要になる。
ここまでは、ホームランテラスの設置などで対処療法といえる延命措置を施してきたと思うのです。
それもいつまで効果があるのか。
正直、チーム編成上の致命的な弱点だと思います。

同じことを、日本ハムでしてみましょう。


■2016年 日本ハム 100打席以上の14選手一覧
20170104DATA06.jpg


表14選手、わずかに2人でした。
徹底しすぎですが、個人的には理想郷でもあります。

3位だったロッテは、下記表のとおり、表15選手中、6人でした。
まあ、これが普通の球団の構成比かなと。
(すみません、表中、井口選手に黄色の網掛けを施すのを忘れていました)


■2016年 ロッテ 100打席以上の15選手一覧
20170104DATA07.jpg

常勝と育成。その両立の難しさ





ソフトバンクの場合、巨人と同じく常に勝利を宿命づけられた球団になったと思うのです。

FA権を取得した高額年俸の主力陣を引き止めず、若手の徹底した促成栽培でロースターを作る日本ハムの場合、そのことを理解しているファンは優勝を長いスパンで待っていてくれる。
しかし、ホークスのファンの場合、2014~2015年のV2があったことも拍車をかけ、常に優勝を義務づけられたチームへと変貌してしまったように思うのです。ファンは待ってくれません。

そのなか、ファームで鍛えた自慢の若手を1軍の舞台で思い切って起用することができるのか?
結果が出ないのを我慢しながら使い続けることで成長を促すことができるのか?
現状では難しいと思うんです。

特に今年は、最大11.5ゲーム差をひっくり返され「世紀のV逸」を喫した直後のシーズン。
それだけに失敗は許されないという雰囲気やプレッシャーを、工藤公康監督がひしひし感じ取っているなら、今年の起用法は、若手ではなくてベテラン重視でしょう。
ポテンシャルを秘めながらも、1軍実績に乏しい期待の若手を使うより、ポテンシャルは頭打ちだけども、1軍実績豊富の30歳以降のベテランを使うほうが手堅いと判断するでしょう。
それに、彼らは昨年の時点では、まだ目に見えて衰えているわけではないですから。

しかし、早晩、目に見えて衰えが確認できるシーズンがやってくる。
主力陣の世代交代が円滑に進まない場合、ソフトバンクは一気に窮地に立たされることになる。
これは避けられない自然の摂理で、ぼくはそれが始まるのが2017年だと思うのです。

デスパイネ選手が入団しても、既存の30歳以上選手が不振に陥り、思うほど得点力は伸びないのでは?と思う理由も、ここにあるのです。


▼1軍主力野手陣の高齢化は随分前から分かり切ったことだったはずなのに、あまりにも偏り過ぎたドラフト戦略で、それを手当てできていないのです。






まとめ





以上をまとめると、こうなりました。


  • 打者のOPSは30歳以降、下り坂になる

  • ソフトバンクの主戦級の大半は、OPSが下り坂になる30歳以上選手

  • 30歳以上の打席割合が多いシーズン、ホークスの得点は減少傾向

  • 今年31歳のデスパイネ選手加入で、今年も30歳以上選手の比率は高くなりそう

  • いつ「老化」「劣化」との全面戦争が始まってもおかしくないハイリスクの状況

  • 優勝候補のソフトバンクだけど、実際は険しき道



というわけで、ぼくは、ソフトバンク優勝は言うは易しだけど、実際はヒトヤマもフタヤマもある、険しき道だよと思っています。

現時点では、ぼくの2017年パリーグ順位予想


  1. 北海道日本ハムファイターズ

  2. 福岡ソフトバンクホークス

  3. 東北楽天ゴールデンイーグルスほか (希望ガッチリ込み込み 笑)



です。

ホークス以外の他球団ファンのみなさん、元気を出してください!
今年チャンスありますよ!
ということで、終わりにさせていただきます。

セリーグ編はこちらです。

【終】




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