【試合評】 梨田楽天、竜撃破で静岡最終日を理想の形で終える~2016年3月13日○楽天イーグルス6-4中日

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静岡最終日を良い形で締めくくる。

火曜日の夜に静岡入りした楽天は、茶畑に囲まれ、富士山を背景にする草薙球場で3試合を戦った。その3戦目は昨日に引き続き、ドラゴンズとのオープン戦。連日の6,000人超の聴衆が見守る中、イーグルスが6-4で勝利した。

楽天の先発は塩見。前回3/6ソフトバンク戦では4回2安打無失点。梨田監督に「開幕3連戦で当たる相手にこの内容は評価できる。開幕2、3戦目のどちらになるか分からないが、投げてもらいます」と開幕ローテ内定の評価を貰っていた。

本戦でも引き続き好投だった。4回を投げて3安打、四死球ゼロの無失点。指揮官の信頼を盤石なものにする43球の調整を披露した。

序盤2イニングは中日打線をヒット1本に抑える内容。ゴロアウト4本とリズム良く打たせて取る投球で立ち上がると、味方が3点先制した直後の3回表、無死2塁のピンチを背負う。先頭・高橋周に左中間へ二塁打を打ち返されたが、2塁走者に3塁を踏ませず、見事に後続を断った。自分のリズムを崩すことなく、打者と対峙できていたように感じた。

4回は2死走者なしから森野に右二で出塁されたが、これはライトのオコエが打球を完全に見失ったことによるエンタイトルツーベース。不運な形で得点圏に走者を置いたものの、続くエルナンデスを遊ゴに仕留め、スコアボードにゼロを並べることに成功した。

中日・山井、精彩を欠き、速球の逆球率は実に40.5%

一方、打線は11安打。途中出場の栗原、阿部が2安打、枡田、オコエ、哲朗、ゴームズ(ソロ弾)、藤田、吉持、伊志嶺にヒットが各1本ずつ飛び出すなど、開幕1軍へ向けて当落線上にある選手の発奮、不安や課題を抱える選手の払拭するかのようなプレーが内容になった。

中日先発は山井。3/5ヤクルト戦で3回途中12安打3四球9失点と派手に炎上して以来、中7日での登板になった。この日も制球に苦しみ、思ったコースに球を投げ切ることができずに四苦八苦。さらに速球平均が133.3kmに止まったことからみても分かるように、球自体の球威やキレも乏しく、本来の調子ではなかった。

制球難がいかほどだったか、逆球率で確認してみよう。逆球率とは、捕手が構えたミットのコースと同じコースに投げ切ることができればマルとし、(コースが合っていれば高低や、同じコースながらも完全ボール球など他要素は考慮しない)、投げ切ることができなかった場合は逆球としてカウントし、全体の球数に占める割合を調べる指標だ。

山井は73球を投げたが、そのうち速球は42球を投じた。その速球の17球が逆球を記録しており、逆球率は実に40.5%(17/42)。これは昨日投げた則本の12.2%を遥かに超える数字である。

(下記に続く)

両軍のスタメン

中日=1番・遠藤(遊)、2番・荒木(二)、3番・平田(右)、4番・ナニータ(左)、
5番・森野(一)、6番・エルナンデス(指)、7番・大島(中)、8番・高橋周(三)、9番・杉山(捕)、先発・山井(右投)

楽天=1番・岡島(右)、2番・銀次(一)、3番・聖澤(中)、4番・ウィーラー(左)、5番・茂木(遊)、6番・哲朗(三)、7番・ゴームズ(指)、8番・藤田(二)、9番・嶋(捕)、先発・塩見(左投)

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イヌワシ打線、一閃や好走塁、集中砲火などで山井から6得点

イーグルスは、調子の上がってこないベテラン右腕を攻め立て、2回に3点、5回に3点、合計6点を取った。

3回は1死後、シーズン中で数年に1度あるかどうか?という名シーンでイーグルスが先制している。

二ゴ失で出塁した茂木が、続く哲朗の打席でスタートを切り、哲朗は右中間へ打ち返した。ライト平田が着弾したワンバウンドを逆シングルで回り込んだシングルヒット。なんと!この当たりで茂木が3塁を蹴って本塁突入、バックホームのクロスプレーを一足先に制して先制のホームを踏んだ。茂木の積極果敢な好走塁に、3塁の真喜志ベースコーチの判断力が冴える名シーンになった。(楽1-0中)

茂木はこの日、全体練習が始まる1時間前に球場に現れ、守備練習に汗を流していた。その成果や意識が、序盤4度あった守備機会でしっかりアウトに取ったり、この好走塁にもつながったのだろう。試合後、茂木は細い目をさらに細くさせるあの笑顔で「練習でやってきたことが試せました!」と語ったという。

直後、ゴームズのバットが火を噴いている。

直近17打席でヒット1本。NPBに順応するのに試行錯誤を続けていた助っ人が、この日は何か吹っ切れたようなバッティングを見せた。昨年MLBの初球スイング率は28.6%だったが、ゴームズのそれは19.1%。昨日終了時点での今季対外戦での値も22.7%だった。元来、待球スタイルの打者が、今日は2打席で初球打ち、3打席目も2-0からのファーストストライクを打って出た。

この打席では初球、外から入る115kmの緩いカーブを一閃。ややバットの先だったが、打った瞬間の角度は素晴らしく、左中間スタンド前列に飛び込む2ランショットになった(楽3-0中)。ゴームズのホームランは3/4西武戦で高橋光成を仕留めて以来2本目。4回の第2打席も山井の137km初球速球を角度良く左翼ウォーニングゾーンまで飛ばす大飛球を披露している。

5回には打者7人、短長5安打を集める3得点。途中出場組の槍働きが光った。1死2塁から枡田の左中間を破る当たりがタイムリーに。打った枡田も好走塁をみせ、外野からの返球を間一髪で制し3塁へ滑り込むスリーベースにした。この後、オコエのしぶとい当たりが三遊間を破る適時打になり枡田が生還。進塁打で二進したオコエは栗原の左安で本塁クロスプレーを交わして生還を果たした。オコエは7回に小笠原とドラ1対決が実現。ここは残念ながら二飛に倒れている。(楽6-0中)

ゲームの前半に大量6点を先制したイーグルスだったが、5回から登板していた二番手・濱矢が先頭打者四球を与えた7回に捕まってしまう。2四球4安打を集められ、無死2,1塁から2死まで漕ぎつけたものの、2死から遠藤、亀澤、赤坂と3者に適時打を浴び、4点を失った。(楽6-4中)

2点差に追い上げられた終盤戦。楽天は8回を横山がサード哲朗の好守支援を受けながらゼロに抑えると、9回は福山がゴロ2本、空三振1個の三者凡退ピッチング。中日の追撃をピシャリと断ち、6-4で勝利。イーグルスが静岡での最終日を実りあるナイスゲームで飾っている。

これで対外戦は9勝7敗1分、オープン戦は5勝4敗になった。

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塩見貴洋、9イニング連続無失点

4回、打者15人、43球、被安打3、被本塁打0、奪三振1、与四死球0、失点0、自責点0。

これで塩見は2/28オリックス戦の4回から合計9イニング連続無失点としている。降板後の本人の自己分析にもあったように、テンポの良いピッチングで、打者に自分の間合いで打たせることを許さなかった。

課題の被弾回避にも成功した。実は対外戦13イニングで合計2本の一発を浴びている塩見だが、ここまでの合計ゴロ率は57.5%と、数多くのゴロを打たせているのだ。これが打者の調子が投手より後に上がってくるオープン戦仕様なのか? それともシーズンもこのスタイルが維持できるのか? とても興味がある。

■塩見貴洋 対外戦 試合別 ゴロ率
2/20阪神戦 66.7% (1/3) 今成にソロ弾を被弾
2/28オリックス戦 50.0% (7/14) モレルにソロ弾を被弾
3/6ソフトバンク戦 77.8% (7/9)
3/13中日戦 57.1% (8/14)
合計ゴロ率 57.5% (23/40)

もう1つ良かった点は、塁上に走者を置いた状況でのバッドカウントから崩れなかった点だ。この日、塩見は2-0のボール先行カウントにしてしまったシーンが3打席あった。

1回2死1塁、ナニータ、2-0から二ゴ
3回1死2塁、遠藤、3-0から一邪飛
4回2死2塁、エルナンデス、2-0から遊ゴ

上記3打席がそれだが、いずれも打者有利カウントで仕事をさせなかった点は、楽天の他の投手も大いに参考になるところだと思う。



濱矢、開幕ローテ争いから大きく後退

3回、打者17人、65球、被安打5、被本塁打0、奪三振2、与四球3、与死球1、失点4、自責点4。

先発・塩見が開幕へ上々の4回無失点になったのに対し、二番手で登板した濱矢は、持ち味を発揮できず4回4失点。開幕ローテ争いから大きく後退したといって良いと思う。

対戦球団も仕上げに入ってくる3月のオープン戦、濱矢は4回2失点だった3/5ソフトバンク戦に続く登板になったが、3月投げた本戦含む合計7イニングは全て走者の出塁を許す苦しい内容になっている。それも、先頭打者の出塁を許したのが4イニング、1死から出塁されたのが3イニングと中身が悪いのだ。

5回、6回は走者を出しながらもゼロに抑え、7回にいきなり2四球4安打で崩れてしまったのは、前の6回からマスクが伊志嶺に変わったことも、少しは影響あったかもしれない。嶋が濱矢を速球主体でリードしたのに対し(速球割合66.7%)、伊志嶺は変化球の割合が増えた(58.0%)。左の大島、亀澤に許したヒットは、いずれも同じようなコースにスライダーの連投を要求したその2球目を打ち返された。解説・高橋雅裕氏も打者に軌道を把握されてしまって対応を許しているという趣旨のコメントをしていた。

■濱矢廣大 2015年 NPB球団との対外戦 vs左打者 対戦成績


それもあるが、最大要因は左打者への制球の悪さだろう。

前回ソフトバンク戦も「左打者に対して投げづらかった」とのコメントを出した濱矢。本人の中に苦手意識として完全に居座ってしまっているのかもしれない。濱矢はファームでは左打者をしっかり押さえている。その被打率は1年目.220、2年目.235だった。しかし、1軍になると1年目.500、2年目.396、本戦でも8打数3安打の.375。これで今季NPB1軍との対外戦では14打数6安打の.429、この他に四死球が3個もあるのだ。この課題点を早急に克服できない限り、開幕ローテに入ることはないだろうと思われる。

森雄大と共に期待しているサウスポーなだけに、残念な結果になった。【終】

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