侍JAPAN正捕手、嶋基宏のプレミア12を総括する

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2015.11.19 臥薪嘗胆を決意した男



プレミア12。侍ジャパンは無念にも3位に終わった。日の丸に袖を通した26名の侍戦士のうち、最も責任感を感じ、悔しさと共に唇を噛みしめ、臥薪嘗胆を決意した男は誰だったか。

6回までノーヒットノーラン。7回1安打の快投を見せながらも、日本ハム・栗山監督が言う「代えられない空気」を示すことができなかった先発・大谷翔平ではない。8回、二番手で登板、1イニング目は快刀乱麻のピッチングも、回またぎの9回に3連打1死球と呆然自失に陥った則本昂大でもない。無死満塁で押し出し四球、何もできずに去った松井裕樹や、シーズン中は4三振と完璧に抑えながらも大舞台で李大浩に逆転2点二塁打を浴びた増井浩俊でもない。ましてや台湾の夜を思う存分楽しんだであろう坂本勇人でも、頭の中はメジャーでいっぱいになっていた前田健太の訳がない。

その男は嶋基宏だ。

2011年4月2日「見せましょう、野球の底力を」。あの決意表明で列島を感動させ、2013年に東北に日本一をもたらした楽天の正捕手は、侍ジャパン強化合宿の前日、小久保監督からキャプテンに指名された。「監督とのパイプ役になっていきたい」と抱負を語った翌日の合宿初日、ヤフオクドームに誰よりも一番早く到着。あまりにも時間が速すぎてウエイトルームは鍵が閉まったままだったという。あの運命の韓国戦では天国と地獄、その一部始終の当事者となった。

逆風の2015年



振り返れば、今年は嶋にとって、またしても辛い試練の1年になっている。

前年は初Vからの最下位。「もう一度、東北の方々と優勝を」と、獲得したFA権を行使せず東北でプレーすることを決意した野村最後の愛弟子は、年明け1月の沖縄で「30歳になった。ギアを入れ直さないと、このまま野球人生が終わる。キャッチャーとして全試合に出場してファンの方と優勝の味を味わいたい」ときたるシーズンの目標を口にした。

チームが得点力不足の中、投手陣を良くまとめ、打っては自己最多4本塁打。ダイヤモンドを全力疾走で駆け抜ける姿でチームを引っ張った。一時は投手陣の防御率がリーグ1位を記録するなど主将・扇の要として奮闘したが、6月13日の中日戦で左第七肋骨を骨折。1ヵ月弱の戦線離脱を余儀なくされた。復帰後も自身の成績は上がらず、2年連続で規定打席未達。.219に終わったシーズン打率はキャリアワースト2位に沈んでいる。

フィールドの外でも逆風の1年だった。

新井貴から受け継いだプロ野球選手会の会長職は3年目に突入。課題山積の中、9月には松原徹事務局長が他界、信頼できる相談役を失った。追い打ちをかけるように10月上旬、野球賭博問題が発生。フィールドの内外に問題を抱えたことで自身のプレーが思うようにできなかった今シーズンだっただけに、プレミア12には並々ならぬ決意で臨んだはずだ。

この試練は来るべき歓喜の序章・伏線だ



ところが、神様って残酷だ。

野球の底力を証明するまで、アウトあと30個という所まで辿り着きながらの文字通りの暗転劇。試合後、報道陣に囲まれた嶋は、涙を拭いながら絞り出すような声で「本当に悔しいです」と敗戦の弁を語ったという。

この経験はきっと来季以降の自身のプレー、ひいては楽天に生きてくる。その悔しさは2017年のWBCで昇華する。私はそう信じている。今大会で得た有形無形の経験値は、野球人・嶋基宏の大成に必要な幾つかある最終ピースの1つだった。そう信じている。

※下記ではデータまわりを見ていきます。

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■プレミア12 嶋基宏 打撃成績


打撃:打率.318の好成績。7安打中センターから右方向6本



侍ジャパンの正捕手として強化試合を含む10試合中8試合に出場した。

嶋と言えば、ここまで侍ジャパンでの打撃成績が振るわなかった。練習試合等も含めて21打席に立ち、17打数3安打、3三振、3四球、1犠打、1二塁打の打率.176と2割にも満たない低アベレージだった。しかし、今大会では24打席で7本のヒットを放ち.318のアベレージを残している。(大会本番では19打数4安打の.211)

11/5プエルトリコとの強化試合では第1打席、挨拶代わりの右打ちをみせ、セカンド頭上を越える右安で出塁した。インコースの144キロのツーシームを上手くおっつけた。2打席目は外角球をセンターの右へ運ぶ中安。翌11/6には2-2の同点9回無死2,1塁、思い切ってひっぱりにいった打撃が三遊間を破るサヨナラの左安。自ら「チームが一つになった」と語るサヨナラ劇を決めてみせた。

今大会で記録した7安打のうち、実に6本がセンターから右方向。この人の持ち味が出た。凡打を含めた全19打球中、2塁ベースより一塁線側の右方向に飛んだ当たりが13本と多くを占めた。

一方、シーズン中に精彩を欠いたバント失敗は今大会でも露見している。1次ラウンドの11/15ベネズエラ戦、1-3と2点を追った4回無死2,1塁のチャンス、9番打者として打席に入った嶋はフレディ・ガルシアの投げる128キロ変化球をバントしにいく。しかし、真正面に転がり、結果は1-4-3の併殺劇に... 今季2,1塁の真のバント成功率が20.0%(5企図1成功4失敗)しかなく、この数字どおりの結果になってしまった。

守備:課題残った右打者インサイドワーク



出場8試合7でスタメンマスクをかぶった。

許した盗塁企図は2度あったが、いずれも走者を刺せずに終わっている。

11/11メキシコ戦、1点を追う2回無死1塁、Y.ドレイクのヘッスラ二盗。送球が遊撃方向に逸れた。投手は前田健太
11/15ベネズエラ戦、1点ビハインド2回1死3,1塁、アポダカの二盗。球が手につかず2塁送球できなかった。投手は西勇輝

インサイドワークに課題を残している。

右打者へのインコース要求。嶋は炭谷・中村悠と比べると、右打者の内角にミットを構えた頻度は少なかったが、 右打者に21打数9安打、5三振、1四球、1死球、2二塁打、2本塁打、被打率.429と実に気持ち良く打たれている。

これには理由があった。ベネズエラ戦、1-1の同点4回、6番・J.アポダカに対し、嶋x西のバッテリーは1-2と追い込んだ後、インコースで勝負しにいった。しかし、予めそのコースに球が来るのを見透かしていたかのような完璧な左本をくらった。報道によると、嶋が内角に構えたその時、敵軍ベンチから大きな声が上がり、直後に被弾したという。サイン盗みの大声だった疑いが強い。嶋以外の捕手がみ犠打者の内角に構えた時も14打数5安打、4三振、1四球、1二塁打の被打率.357とかんばしくなく、次回WBCへサイン盗み対策は真剣に検討されてしかるべき優先課題になったと言えそうだ。

一方、左打者のインコース要求は19打数4安打、10三振、2四球、1死球、1二塁打、1本塁打の被打率.210と良い成績を残した。嶋以外の捕手の時も17打数3安打3三振の.176と良く、サイン盗みは右打者時に頻繁だったという疑いが出てくる。

速球で押すべきの批判は結果論だ



やはり、触れなければならないのは、準決勝韓国戦、9回、回またぎ則本をリードした配球だろう。

特に問題とされているのは、先頭の代打オジェウォンへの配球だ。2つのストライクを152キロ、150キロのストレートでいずれも空振りを奪い、2-2と追い込んだ後、ストライクゾーンに滞留したチェンジアップを左前へ流し打たれた。

この配球に対し、第1回WBCでベストナインに輝いた元ロッテ・里崎智也氏が「そこまでストレートを2球空振りしていました。ストレートに対して明らかにタイミングがあっていませんでした。国際試合では、そういうボールはとことんいくのが鉄則。チェンジアップの選択は疑問でした」と疑問符を呈した。(◎プレミア12。日本は小久保監督の采配ミスで韓国に負けたのか(THE PAGE))

一方、同じ評論家でも別の見立てをする方もいる。現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団を渡り歩いた野口寿浩氏は「1イニング全力投球して、そういうピッチャーが回またぎっていうのは厳しいんじゃないかなと。受けている(捕手の)嶋が、(9回は)球の走りが悪くなってきたのを感じて、変化球が増えて、その変化球をやられたっていう感じがするんですよね」と分析している。(◎V逸の侍J 回またぎ、救援陣の起用法…韓国戦の「継投ミス」を検証する(full-count))

個人的には、結果論だと考えている。

確かにストレートで2度空振り奪取していたが、あの打席でストレートを3連投していた。当ブログ調査によると同一球種を続ければ続けるほど打者の対応力が上昇するという結果もある。そのことから言えば、もしあの場面でストレートを選択して打たれた場合、ストレート一本槍の淡白な配球で何を考えているんだ、追い込んでいたのだから変化球で云々と結果論ありきの批判が起こったはずである。

また、野口氏が指摘したように、嶋が感じ取った部分もあったに違いないと思うからだ。実際、今大会の則本は1イニング目ストレート平均152.6キロだったのが、回をまたぐと149.5キロへ約3キロ球速が落ちていた。

それよりも、則本がチェンジアップ、フォークといった落ちる球をストライクからボールへ変化する低めボールゾーン(下記配球図の水色網掛け)に操ることができなかったのが大きい。

シーズン中も、下記配球図のピンク網掛けのゾーンに滞留した落ちる球は、117打数38安打の被打率.325と打ち返されていた。その悪癖が露呈してしまったのだ。



教訓残った疑惑のデッドボール



それよりも、問題なのは、1点を返されてなおも無死2,1塁、2番の左打者イヨンギュに与えた痛恨の死球だろう。映像で見るとかすっていない疑惑のヒット・バイ・ピッチだ。しかし、里崎氏が言うように、ああいった潜在的リスクがありながらも、内角に行き過ぎたきらいはある。

「韓国のバッターは、国際試合において、ああいう場面では平気でぶつかってきます。ギリギリの内角球は、死球を拾われるので絶対にタブーなんです。行くなら、低めか、大谷がやっていたような高めの甘いボールを振らせるのが鉄則。嶋は、国際試合経験がなくわからなかったのであれば、コーチが『内角は行くな』と注意させておくべきことでした」(前掲THE PAGE)

あの場面、残念ながら私の記憶にはないのだが、あの瞬間、嶋はミットを一旦アウトコースに構えた直後、インコースに構え直したのだと指摘するファンの方がNewsPicksにいた。サイン盗み対策のため、ミットを瞬間移動させた訳だが、運悪くアウトコースだと判断した左打者が踏み込んで打ちにきたところ、あのようなアクシデントになってしまったという指摘だった。

もしこれが真実だったとすると、なんともやるせない結末だ。

嶋は2012年3月の東日本大震災復興支援ベースボールマッチと銘打たれた台湾戦で侍ジャパンデビューを飾った。以来、同年11月のキューバ戦、13年11月の台湾遠征、14年11月の日米野球、15年3月の日欧野球と連続で日本代表としてプレーを続けてきたが、真剣勝負の度合いが強まった国際大会は確かに今回が初だった。

何があるか分からない国際大会だ。これを糧として2017年の夢舞台につなげて欲しいと思う。嶋なら乗り越えるはず。そう信じている。【終】

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