楽天投手の打者圧倒力を診断する~~投手別の三球三振&初球内野フライ獲得数を調査した

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楽天投手の打者圧倒力を診断する



打者にとって最も屈辱的な凡退は何だろうか?

投手にとって圧巻の討ち取り方は、どういうものだろうか?

人によって答えは色々ありそうだ。チャンスでの併殺打も痛い。しかし、ここでは「三球三振」と「初球内野フライ凡退」の2つと定義してみたい。

前者は言わずもがなである。投手が三振を取るには最低でも3球必要だ。その三球で三振に倒れてしまうことは、打者にとってまさに『完敗』だ。手が出なかったと言って良い。三振では(滅多にない振り逃げでも無い限り)何も発生しない。守備側から見れば最も安全なアウトの獲得方法になる。

後者の初球打ち内野フライ。初球凡退は、投手を最も楽にさせる。さらに内野フライとなれば、絶望的である。内野ゴロは内野安打やエラー出塁の可能性も生まれてくる。しかし、走者1塁なら飛んだコースによれば、併殺打の可能性もあるものの、進塁打になる可能性も秘めている。

しかし、内野フライの場合、その99%がアウトだ。今季の楽天戦を確認すると、ボックススコアに「遊飛失」等と記録されたエラー出塁は、両軍合わせて5/9敵地ロッテ戦1回に銀次の二飛を根元が捕球できなかった例と、9/9オリックス戦4回にAJが2塁後方に打ち上げた飛球をショート安達が落球した例、この2例のみだった。

プロでは内野フライでのエラーは滅多に発生しないのだ。走者1塁で初球内野フライでは、走者は進塁することもままならず、ただただアウトカウントが増えることになり、攻撃側は意気消沈するシーンにもなる。以上の意味で、初球内野フライ凡退は“罪深い”打席結果と言えそうだ。

ということで、今回は、この2つを調べていきたい。

まず、本稿では、今季の楽天投手が、三球三振と初球内野フライで何人の打者をねじ伏せてきたのか?を確認してみたい。

(下記参照)

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■2014年 楽天投手の三球三振、初球内野フライアウトの数


打者圧倒比率の最高値はファルケンボーグ



表中の「比率」は、対戦打者に占める三球三振と初球内飛の合計数の比率を表している。このパーセンテージが高ければ高いほど、打者を圧倒して討ち取るケースが多い投手、潜在能力が高い投手と言えそうだ。

表16人中、この比率で最高値を示したのは、8.6%のファルケンボーグだった。

1イニング限定の抑え。ポジションの特殊性もあるかもしれない。先発と比べて、次打席以降を見据えて伏線や布石を打ったり・・・という打者との駆け引きをあまり必要としない。それよりも、ストライク先行のパワーピッチングを要求されることの多い役回りである。

本人もそのことをわきまえているのだろう。NPBで長年、中継ぎ・抑えを任されてきたベテランらしく、151人の打者と対戦した今季は、その26.5%に当たる40人を、2球目で0-2と追い込むことに成功。ストライク先行投球が光った。その40人の25.0%に当たる10人を三球三振に切って取っている。結果球の球種を確認すると、ストレートが8球と多かった。

ちなみに、0-2経由の成績は40打数7安打、21三振、1二塁打の被打率.175。今季はゴロ率44.2%だったが、0-2経由後に打者に打たせた打球はその68.4%がゴロに。ストライク先行がファルケンボーグの力の源泉になり、打者はゴロを打つしか術が残されていなかったと言える。

AJと同様、ファルケンボーグもその去就が微妙とされている。来季は37歳を迎えること。防御率2.87、3勝5敗20セーブと成績がイマイチだったこと等を考えれば、球団の構想から外れていても不思議ではない。5敗は明らかに多く、今季20セーブ以上を記録したセパ12球団11人の中で、40試合未満で5敗はファルケンボーグ1人だけだった。ただ、フォローするわけではないけど、リードした展開で登板して黒星がついたのは僅かに1試合。抑えの最大任務はリードした試合を勝利に結びつけることだとすると、リードした31登板の成績は防御率1.48、1勝1敗18セーブだった。一定の仕事は果たしたと見てよいのではないだろうか。

7完封、奪三振王を手繰り寄せた9/19日本ハム戦・西川から奪った則本の三球三振



2位にランクインしたのは、3代目エースの則本昂大だ。

821人の打者と対戦し、三球三振は39個、初球内飛アウトは10個。6.0%に当たる49個のアウトで打者を圧倒した。

三球三振は1年目16個から倍増の39個。対戦打者に占める比率では2.3%から4.8%。こちらも倍増した。原因はフォークを実戦配備でき、高低を意識させた配球が機能したことが大きいが、もう1つ付け加えるなら、ファルケンボーグと同様、ストライク先行投球の恩恵も大きい。打者2球目で0-2と追い込んだ数、昨年は695人中121人だった。これは全体の17.4%だったが、今年は821人中191人、23.3%に上昇。カウント有利の組み立てが、2年目進化の源泉になっている。

39個を記録した三球三振のうち、三球全て空振り三振、三球全て見逃し三振は、いくつあったのだろう?

三球全て空振り三振は下記2例が発見された。
St=ストレート、Sl=スライダー、Ch=チェンジアップ、Cur=カーブ。

6/15巨人戦、0-0の2回2死走者なし、セペダ (129Sl、147St、150St)
9/13西武戦、6-2の7回2死1塁、鬼崎 (125Ch、124Ch、147St)

三球全て見逃し三振も2例。

4/25オリックス戦、0-7の4回無死走者なし、伊藤 (108Cur、125Sl、131Sl)
9/19日本ハム戦、0-0の8回2死2,1塁、西川 (145St、145St、146St)

いずれの4例も、打者からすれば最も屈辱的、投手からみれば最上級の結果である。

中でも白眉は9/19日本ハム戦、西川から奪った三球見逃し三振だ。

メンドーサとの投げ合いで始まったこの試合、終盤までスコアゼロゼロの投手戦となった。則本は5回までパーフェクト投球。一方のメンドーサは粘りの投球。7回を終えてまだゼロゼロの中、8回表1死後、則本はピンチを迎えていた。谷口にセンター返しで出塁され、大引バントで2死2塁、大野に死球を与えて2,1塁で西川との対決。

ここで西川に手を出させず見逃し三振に切って取ったのが、その後の2死からの決勝点(島内三塁打、藤田結晶打)、1-0の勝利につながった。ちなみに、この記録、則本がプロで初めて全球ストレートで奪った三球全て見逃し三振劇になっている。

ストレート、ストレート、ストレートの三球三振は以下の7例あった。

4/11ロッテ戦、6回、吉田 (ファウル、空振り、見逃し)
5/28巨人戦、9回、藤村 (見逃し、空振り、見逃し)
6/21阪神、8回、上本 (空振り、見逃し、空振り) ※全球150キロ超え
7/5ソフトバンク、3回、李大浩 (空振り、ファウル、空振り)
9/19日本ハム、5回、小谷野 (見逃し、空振り、見逃し)
9/19日本ハム戦、8回、西川 (見逃し、見逃し、見逃し) ※0-0の2死2,1塁
9/25ソフトバンク、1回、内川 (ファウル、ファウル、空振り)

三球三振、初球内飛アウトが最も多かった試合は、前述9/19日本ハム戦。27個のアウトのうち、6個2イニングぶんを三球三振または初球内飛で獲得した。

なお、この試合の完封勝利で、1989年の斎藤雅樹以来、25年ぶり年間7完封を達成。1試合13奪三振は自己最多記録で、先行していた金子の背中を捉え、初の奪三振王タイトルが視野に入ったゲームでもあった。それだけ気持ちが入ったピッチングだったこと、ゲームを支配していたことが、これらの数字でも確認できる。

ペーニャを圧倒した松井裕樹



3位は、ルーキーの松井裕樹だ。1年目の今シーズンは防御率3.80、4勝8敗。本人からしてみれば満足のいかない数字かもしれない。それでも、このチーム3位の5.2%という比率が示すように、打者を圧倒する潜在能力は一級品である。

松井裕は三球三振と初球内野フライで打者26人を討ち取ったが、その26人の顔ぶれを確認してみると、ペーニャが3打席と最多である。

4/2、0-1の3回無死1塁、二飛 (143St)
7/14、2-1の7回2死走者なし、二飛 (120Ch)
9/8、0-0の4回無死走者なし、空三振 (146St)

ペーニャと言えば、今季のスラッシュラインは.255/.344/.486、OPS.830を残し、オリックスの優勝戦線に貢献したスラッガーだ。対左投手成績はさらに上昇、.257/.370/.514のOPS.884を記録した強打者で、4/2の対戦時に松井裕樹に初の失点を見舞った相手だが、トータルでの対戦成績は13打数2安打4三振の.154。松井裕が圧倒した。

そう言えば、プロ初勝利を飾った7/2の試合では、2-0の2点リードながらも5回2死2,1塁、打席にペーニャという場面で先発・宮川からバトンを託され、見事、3球目のチェンジアップを打たせて二ゴに仕留めていた。試合後、右打ちのペーニャに対し、左の松井裕をぶつけたことに対し、当時代行だった大久保監督は確たる根拠があって勝算があったと発言。そんな趣旨の報道を読んだ覚えがある。

この時の宮川を早々に降ろした継投の是非については、個人的にいまだに疑問を感じる点ではある。しかし、今から思えば、松井裕に対してペーニャが合っていないと見抜いた大久保監督の炯眼は、なるほどと頷かされるものである。

・・・ベスト3を書いてきて、随分と長くなってしまった。

以下は、読者の皆さんの分析、想像にお任せすることにして、本稿をひとまず締めたい。次回は打者側の記録を確認してみたい。【終】

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