【記録】 2014年パリーグ盗塁記録を振り返る(1)リーグ全体編

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2014年のパリーグ盗塁記録を紐解く



11月に入り、断続的に今季のパリーグ盗塁記録を調べてきた。

交流戦でセリーグの走者が走った盗塁記録も含めると、今季パリーグの試合で発生した盗塁は664、盗塁刺は311、企図数にして975を数えている。そのデータ1つ1つをボックススコアやテキスト速報を参考にしながら逐次集計、日程、回、点差、アウト・塁状況に始まり、走者、投手、捕手の紐付け、その成否、直後アウト・塁状況、生還数を調べ上げてきた。

その作業も昨日一昨日でようやくゴールが見え、そして今朝未明に集計を終えることができたので、今回から何度かに渡って盗塁についてクローズアップしていきたい。

まずはパリーグ全体の数字から見ていこう。

※お断り:集計作業はマンパワーのため、実際の数字と誤差が生じている可能性もなきにしもあらずです。もし見つけた方いましたら、御一報下さい。(特にセリーグ走者の盗塁記録に一抹の不安を感じる)。また、ここで紹介する記録は全て走者側から見たもの。盗塁阻止率算出時の数字とは異なることを予めお断りする。

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セリーグ走者の記録を含めた975企図を様々な角度で振り返る



前述したとおり、今季パリーグの盗塁記録は(セリーグ走者の記録も含めて)企図数で975。盗塁664、盗塁刺311、生還255、成功率68.1%。企図走者が3アウトまでホームを踏んだか?の生還率は26.2%を記録した。

実は当ブログ、昨年は未調査だが、聖澤が盗塁王を取った2012年のパリーグ盗塁記録も調べ上げたことがあった。参考までに数値を書き出してみると、企図937、盗塁632、盗塁刺305、生還217、成功率67.4%、生還率23.2%、だった。

今年のほうが一昨年と比べて、企図、盗塁、盗塁刺、生還、生還率で上まわっているのは、一昨年は極端な投高打低の統一球使用シーズンでリーグ全体の出塁率.311と低かったからだ。使用球が再度変更されて迎えた2年目の今年は.328だった。塁に出る回数が増えれば、盗塁を企図する回数なども増えるということなのだろう。生還率が高いのも、2年前と比べると打者の打撃成績が少し上昇しているからだと思われる。

20141119DATA04.jpg

ホームスチール成功は2度だけ。嶋基宏とヘルマン



975のデータを種類別に分類すると、上記表になった。

皆さんの想像どおり、圧倒的に二盗が多く、企図では全体の93.3%を占めた。三盗は同5.5%だった。ただし、生還率では二盗より、ホームに近い三盗のほうが少し高くなっている。

本盗は僅かに11企図。成功として記録されているのは、わずかに2。

1つは、8/12西武ドームでのオリックスvs西武戦(Bs7-4L)。0-0の2回2死3,1塁、9番・伊藤の打席時で発生した。2-1からの第4球を投げようというまさにその時、一走ヘルマンがスタートを切り、気づいた炭谷が合図。牧田から転送されて1,2塁間のランダンプレーになった。これに乗じて三走ペーニャがホームを突く。一塁手メヒアの送球が逸れてしまったこともあり、ペーニャが先制の生還。この時の走塁が本塁として記録されている。

もう1つは、コボスタでの5/1ロッテ戦(E8-4M)でのこと。こちらも似たようなケースである。1点を追いかける4回、楽天は先発・唐川を攻めて嶋の2点適時打で逆転に成功。1点リードに変わってなおも1死3,1塁、バッターボックスは打順が先頭に戻って1番・岡島という絶好の場面を迎えていた。ロッテ・伊東監督は堪らずに継投策へ。火消しに二番手・上野を向かわせ、岡島との対決。初球ボールになって1-0からの第2球時、一走・島内がスタートを切り1,2塁間に挟まれるかたちになってしまった。これをみた三走・嶋が本塁を狙うもロッテ内野陣に気づかれて三本間のランダンプレーに。ああ、挟死か・・・と思われたシーンだったが、嶋が巧いこと捕手・川本のタッチをするり抜けて見事に生還。これが本盗扱いになった。

一般にホームスチールというと、単独のそれをイメージする方も多いかもしれない。しかし、現在の野球では大変少ない。11企図あった本盗のうち、3,1塁など塁上複数走者のケースが7回と半分を占めている。3塁での企図4つのうち1つが、スクイズ空振りで三走本塁突入死だったから、11企図全てを映像で確認はしていないものの、単独スチールでの本盗は本当にありえないイベントと言えそうだ。

※本盗が記録されてもいいんじゃないの?という場面でも、記録されないケースが色々とある。このことはまた別の機会にでも...



右と左でさほど差がない成功率



盗塁記録を投手の左右別で確認してみたい。

一般的なイメージとして、一走が投手と正対するかたちになる左投手からの盗塁は、成功させるのが難しいというイメージがある。

しかし、今年に限っていえば、成功率でそれほどの差は確認できない。2年前の2012年は右投手68.0%に対し、左投手66.5%。1.5%の差があったのだが、今年は1.1%と縮まっている。

偶然や運に左右される統計学上のブレの範囲内と捉えることもできそうだが、仕掛ける側のチームの研究も進んでいる成果かもしれない。

20141119DATA03.jpg

無死での盗塁作戦は全体の20%



アウト状況別でみると、上記表になる。

1死、2死からの企図が多く、無死での企図は全体の20.1%にとどまった。この値は極端な投高打低の2年前の数字と全く変わらない。盗塁作戦で最もリターンを得られるのは無死からの盗塁企図だが、現在の野球では無死から仕掛けるケースは少ないのだ。もし失敗すれば1死走者なしになってしまうリスクを恐れていること、盗塁以外にも攻撃の選択肢があること等がその理由なのだろう。

成功率は無死、2死で高く、1死で低い。面白いことにこの傾向は2年前も同様で、2012年は無死69.1%、1死64.4%、2死69.5%だった。

無死の時は塁上の走者がバクチをせず、成功する可能性の高い状況で仕掛けているから成功率が高いのかもしれない。2死の時は、あとアウト1個で攻守交代のため、マウンド上の投手は打者との対決に集中したい、そんな投手心理が走者へのケアをおろそかにしていて隙が生まれているのかもしれない。

20141119DATA05.jpg

バッカじゃなかろかルンバ♪は2014年1度だけ



リード・同点・ビハインドで診る試合状況別。

盗塁作戦の77.5%が、0-0/同点時を含む2点差以内の接戦で発生していることが理解できる。ちなみに、2年前は71.9%だったので、今年は接戦時での盗塁作戦が増えたことになる。

4点以上負けている展開になってしまうと、全体の6.6%。追いかける側は、アウトになるリスクもそれなりに高い盗塁作戦を採用しづらい状況が数値上でもハッキリ確認できる。

幾つかの状況で、もう少し詳しくみていこう。

よく理想的な攻撃の1つとして挙げられるのが、初回、出塁した1番打者がすかさず盗塁で2塁を陥れ、3番、4番のタイムリーヒットでホームを踏むというパターンだろう。しかし、初回無死からの盗塁企図は全体の3.5%、34企図に過ぎない。ちなみに2年前は4.5%、同様にほとんどないパーセンテージだった。

もう1つ確認したいのが、バッカじゃなかろかルンバ♪だ。

2008年5/29東京ドームの楽天vs巨人戦。4-2の楽天2点リードで迎えた9回裏、巨人の攻撃。ジャイアンツはマウンド上の小山から2死ながらも9番・矢野がフォアボールで出塁。2死1塁で1番・隠善をバッターボックスに迎えていた。一発出れば同点だが、長打でも無い限り一打出ても一走の生還は難しい場面。原監督はまさかの盗塁サイン。一走・矢野が2塁を狙ったが、藤井彰の好送球で2塁タッチアウトでゲームセット。試合後、野村監督が報道陣の前で「バッカじゃなかろかルンバ♪」と歌ったあの事件である。

盗塁を仕掛ける側のチームが2点以上を追う状況の9回2死からの盗塁作戦、果たして今季のパリーグで何回あったのか?調べてみた。

9/24ヤフオクドームでの楽天vsソフトバンク戦、ホークスが3-7で4点を追いかける9回2死1塁、2番・中村の空振り三振時に一走・柳田が二盗を成功させたこの1例だけだった。(その後の本塁生還はなし)

このときは4点差あったので、走者側のほうにアウトになっても良いという思惑が、あのルンバ事件のときよりも大きかったと思う。負けてもともと、負けても明日につなげる攻撃を最終回に見せることが、あの時点でのホークスの意図だったと思うので、あのルンバ事件とは様相が違うと思う。

ちなみに、2012年も同ケースの盗塁企図は1度だけ。5/1札幌ドームでもソフトバンクvs日本ハム戦だった。この時はファイターズが2点差で追いかける9回2死3,1塁の状況。一走・小谷野が二盗を決めて3,2塁。一打出れば同点の可能性が高まった状況のスチールだっただけに、やっぱり、あのルンバ事件とは事情が異なる。

ノムさんが「面白い野球をするね」とボヤいた原監督のあの謎采配は、目撃したくてもなかなか目撃することはかなわない珍光景だったと言えそうだ。

とりあえず、本稿はここまでとする。盗塁作戦がどのようなシチュエーションで多く採用され、どのような状況で忌避されているのか?その実態を知ってモノを言うのと知らないでモノを言うのでは、全く異なると思う。

初回、出塁した1番打者にすかさず盗塁をしろ!と思っているファンの多くは、そのような状況での盗塁は全体の3.5%にすぎないことを知ってモノを言っているのか?知らずしてモノを言っているのか?かねてより疑問に思っていた。後者だとしたら、説得力がなく、まさにピエロである。

次回以降、チーム別、投手別の数字を確認していく。【終】

◎◎◎関連記事◎◎◎
【記録】2012年パリーグ。投手別の盗塁記録を公開。多くの盗塁を許した投手、走者に走らせなかった投手ランキング



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